住職のつぶやき

ルール無用

若い頃、徹夜で仕事をして一度帰宅してまたすぐ仕事に向かうという過酷な状況下の電車の中で爆睡していた。その時いきなり膝頭を叩かれた「ちょっと、あんた、立ちなさいよ!」寝ぼけ半分何が起きたのかわからぬまま立ち上がると私を叩き起こしたと思われる老女が当然のように私が立った後の席に座った。こんな理不尽な話があるのか?と覚醒してから思ったが相手はお年寄りだからしかたない。

先日、地方に行った時2両編成の電車に乗る事があった。1両は指定席(買おうと思ったら売り切れ)自由席は残りの1両。すでに乗り口には列ができており私の前には7、8人並んでいた。足の具合もあまりよくないし、一時間半乗る予定なのでできれば座りたかった。乗車が始まり前の人から順に左右のボックス席に吸い込まれていく。(やった~っ!空いてた!)座席前にサイドステップで横入りし座ると背中に人の手が。「ここは私が座ろうと取ったんだけど」後ろにいた老女が言う。(え?私が座ろうと先に並んでたよね。)老人にそんなことは言えない。こんな理不尽な話があるのか?

電車理不尽な話シリーズができたから良しとする。年取ってなくても座りたい時もある。譲れるときは譲るようにしてます。だから理不尽話は増えないで欲しいなぁ。

弁慶

梵字を教えて下さっていた師僧がご遷化された。長らく病気療養中でらしたが、お元気になって戻られると信じていたのでショックでした。指導を受け始めた頃先生はすでに90歳を越えてられたのですが、三重の山奥のご自房からリュックを背負って一人で京都の東寺まで年に数回通ってらっしゃいました。「毎日書かないとあかんよ。」「武蔵坊弁慶がな、どんなに力があっても、糊を作ろうと思ったらまとめていっぺんにご飯粒練ろうと思うてもできひん。一粒一粒練らなあかんのや。」先生の言葉が思い出されます。先生、本当にありがとうございました。がんばります。

台風19号

台風19号で犠牲となった方々のご冥福をお祈りいたします。また被災された皆様こころよりお見舞い申し上げるとともに一日も早い復旧をお祈りいたします。

今回の台風がきた週末は実は高校時代の友人と三十数年ぶりに旅行に行く予定でした。それはもう修学旅行前の子供並みにワクワクしていて「台風が来る」と聞いても「来る前に現地入りして台風の間は宿で飲んだくれてればいいじゃん。」と台風が来る前の晩に現地入りする予定に変更したりしておりました。ちなみに一緒に行く予定だった友人は医者と社会福祉士という一応それなりの知識や判断力のある人たちです。それはもう行く気満々で支度していたのですが、夕方、鉄道各社が計画運休を発表するに至ってようやく現実を見始めました。「留守宅はどうなる?」旅行に行きたいという欲望がかき消していた一番の問題が頭に浮かんできました。「心配だからやめよう」出発5時間前にようやく決断したのでした。風雨が強まり、裏を流れる渋田川の水位が上がり、避難指示が出て、いつ避難しようかと考えながら出かけないでよかったと心から思ったのでした。ホテル代等キャンセル料を払って「欲望は判断力を狂わせる」ということを身をもって学びました。

この異常に大きな台風は地球温暖化などの環境汚染の影響なんでしょうか。私たち一人一人が少しずつ努力することでこういう災害を何とか防ぐことはできないのでしょうか。やはり私たちはお金を儲けたいという欲に目がくらんで環境問題に目を向けていないのでしょうか。

 

How dare you 

国連本部で行われた「気候行動サミット」での16歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさんの環境保護を訴えるスピーチが話題になった。強い口調で環境問題への取り組みの不十分さを訴えるその姿に共感して子供たちが色々な場所でデモを行ったという。

中学生の時だったか小学生だったか、光合成によって酸素が作り出されることを学んだ時に先生に「植物が無くなったら酸素が無くなって人間も死ぬのか?」と質問をしたことを思い出した。高度成長期で身の回りから山が消え畠が消え人工物がどんどん増えてきている時だった。先生は「そんなことはありえない」といった。そういうものなのか。と素直な私は思った。

今の子供たちの危機感はその比ではないのだろう。ぜひそのまま危機感を持って勉強してほしい。その若い柔軟な発想力で、二酸化炭素を出さない、人の力で制御できる、経済的にもものすごく有益な発電システムを生み出して環境破壊を止めてほしい。そしてトランプが「そのシステムをぜひ売ってくれ」と言ったら「How dare you」って言ってやればいい。

アニメ

日本のアニメ界の創成期をモデルにしたNHKの朝ドラ『なつぞら』が終わりました。男優陣が元祖イケメンの草刈正雄を始め国宝級イケメンと称される吉沢亮などイケメンパラダイスで楽しませていただきました。

アニメにどっぷりつかって子供時代を過ごしてきたので懐かしさもいっぱいでした。幼少期、私の一番のお気に入りだったアニメは『怪物くん』で、どのくらい気に入ってたかというと最終回を迎え放送が終わりになった時に「なんで終わるの?」と泣いて怒ったくらい好きでした。泣いて怒り続ける私に父が「テレビマンガを作るには同じような絵を何枚も何枚も書かなくちゃいけなくてそれは大変な作業で、作っている人がみんな疲れちゃったんだよ。」と言ったのです。その時は(また適当な事を言って私をだまそうとしている。)と思ったのでした。なんせ私を言いくるめるために色んなことを言う父でしたから。何年かしてアニメの仕組みを知り父が言ったのは本当だったと驚いたのでした。

子供を子供でいさせてくれるいいアニメに囲まれて育ったんだなぁと思います。たくさんたくさん同じような絵を描いてアニメを作ってくださった皆様ありがとうございました。

ラグビーワールドカップ

ラグビーワールドカップ、日本は白星発進となりました。幼い頃一緒によく遊んだ同じ年の従兄は、高校に入ってからラグビーを始めて顔に凄い擦過傷をつくったりしていました。「ラグビーは格闘技だから」そんなことを言ってた気がします。大学ではスポーツ新聞を作るサークルに所属してラグビーの記事を書いたりしていたようです。そんな彼が亡くなってもう今年で七回忌でした。先日彼のサークル仲間がお墓参りに来てくれました。「みんなでラグビーワールドカップ見に行くんですよ。M(従兄)に自慢してやろうと思って来ました。」「いやいや、彼もみんなと一緒にラグビーを観るためについていくと思いますよ」そんな会話をして楽しいひとときを過ごしました。若くして亡くなって不憫でしたがこんなにいい友人達と楽しい時間を過ごしてきたことがわかり短いけどいい人生だったのではないかと思いました。