住職のつぶやき

お盆がおわって

今年も無事にお棚経を終えました。時折雨が激しく降るときもありましたが降ったり止んだりが短い時間で繰り返されたので外に出ている時は降ってなかったり、ありがたいことにあまり影響を受けずにまわることができました。

新盆のお宅をまわると去年はいつもの優しい笑顔で迎えてくれたのに、お世話になったなぁ、などと亡くなられた方を思い出されてちょっと寂しい気持ちにもなったのですが、子供や孫、親戚が集まっている様子に暖かい気持ちになりました。

去年は赤ちゃんだった子がきちんと挨拶できたり、身長が伸びてすっかり大人びたり、成長していく子供達を嬉しく眺め、お定まりの「宿題は終わった?」と声をかけ「終わった」という返事に過去の自分と比べて(なんて優秀!)と感心したのでした。

今年、一番気になったのはHさんの隣人の話です。Hさんは季節のご挨拶にいつも綺麗なお花をお持ちくださり、棚経に行ったときも「移動中召し上がってください。」と飲み物を持たせてくださる、そんな方です。その方が隣人の嫌がらせにずっと困っているというのです。Hさん宅に行く道を自分の所有と根拠なく言い張り、通る人に罵声を浴びせたりゴミを撒いたりするのだそうです。裁判ではっきりさせてもまた元通り。同じように嫌がらせを受けていた人は引っ越されたそうです。「引っ越すわけにもいかないし」とほとほと困り果てているHさんが本当にお気の毒でした。隣人の方がまともになってHさんが穏やかに暮らせるように祈ることしかできないのが歯がゆいです。

 

お盆休み

一昨日、アルバイト先で「ようやくお盆休みですねぇ。」とみんなが嬉しそうに話すのを曖昧な笑顔で聞いておりました。

お盆がきます。今年もお棚経にまわります。それに先だって「来ないでください。」と言われるのは正直ショックです。親しくしてきたと思っていた檀家さんにお断りされるのは胸が痛みます。せめて、「出掛けてしまうのでお寺でご供養しておいていただけますか」とかオブラートに包んでさらにお薬飲めるかなにまぶすような言い回しをしていただけないだろうか。傷つきやすい硝子のハートなので。(笑)

 

『国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅』東京国立博物館

ようやっと行って来ました。上野までの乗り継ぎが面倒なので寺からバスでと思い、費用の半分までは寺で負担する覚悟で伊勢原市内のお檀家さんに呼び掛けたのですか残念ながら参加希望者があまりにも少なく中止に。住職の人望の無さの現れと、情けないかぎりです。というわけで自力で電車を乗り継いでようやく行って来ました。

と書いたまま下書で放置すること早ふたつき?さらに情けないかぎりです。今さらですが、印象に残っているのは寺宝の漆塗りの花籠です。あれで散華をしたら素敵だろうなぁ。漆塗りの技術保存を応援するために燈籠を作ってもらっているというお寺さんがいますが、図録を見せてこういうのを作ってと頼んだらできるのだろうかと妄想がひろがりました。

宣伝したかいがあって「行って来ましたよ」とご報告くださる方もいらっしゃいました。連日かなりの入場者があったようで嬉しいです。

自殺

私には自ら命を絶った友人が二人います。

Aさんは高校時代からの友人です。同じクラスにもなったことがないのですが親友達が縁があってその繋がりでお付き合いがありました。

Bさんは所謂ママ友です。引っ越しされて離れた所で生活していたので何かあると電話で話をするそんなお付き合いでした。Bさんのお話は法話でもしたことが何度かありますが、お葬式にも法事にも出たことの無い人で、自分の娘さんが自殺してそれを受け入れられず数年後に自ら命を絶ちました。

二人とも所謂鬱病です。

Aさんとはそれほど話をしていなかったのですが、「一緒にゴルフしようよ」と誘われたのに「うん。」と言ってあげられなかったことが悔やまれます。

Bさんは、「死にたくなるねん。」て言っていました。でも、自分が娘に死なれて辛いのがわかっているのに親より先に自ら命を絶つとは。それを聞いて私は怒りました。私の中には怒りしかないと思いました。

今日、家族と鬱病の人がいきなり衝動的に自殺してしまうという話をした時いきなり涙があふれました。私は悲しみを怒りで圧し殺していたのでしょう。

対処療法で薬を与え儲けるだけの精神科医達。お願いです。どうかこれ以上自ら命を絶つ人が出ないように治療法を考えてください。

日帰り旅行

『あま~い旬のいちご食べ放題と柿田川湧水公園散策の旅』という日帰り旅行が当たった。娘がどこかで私の分まで応募して私だけ当たったのだ。「同伴者は6,990円で参加できます。」とあったが私一人で参加した。柿田川湧水をチラリと見学して、少し移動したところで昼食。桜エビの釜めし、大根の煮物、サラダ、うどん、かき揚げ、佃煮と漬物、美味しくいただきました。でも、この直後が楽しみにしていたメインのイチゴ狩りだったのです。申し訳ないと思いつつご飯もうどんも少しずつ残してイチゴに余裕を残してイチゴ狩りに挑みました。みずみずしいイチゴだったのですが、味がないものもあり、見た目は真っ赤で美味しそうなのになぜ?と思いつつも食べまくり、これ以上食べたらこの後バスに乗るのにまずいというころまで食べてギブアップ。移動して干物屋さんへ。そして午後3時にはなぜか出発地の本厚木を通り越して町田の宝石屋さんへ連れていかれていました。125万円のものが特別に75万円にさらにそこから30%オフさらにご相談に応じますというような6桁以上の品物が並びそこに90分。滞在時間が一番長かった。

無料の旅行なんてこんなもんなのかしら。救いだったのは隣の席の方が楽しい人でその人のおかげでこの旅行を十分楽しめたことです。ありがとうございました。感謝。

ひとり

先日、急に音信不通になったKさんを尋ねて東京都小平市まで出かけた。

Kさんは昔の職業婦人で80歳を越えてもお一人で暮らされていた。Kさんは亡くなったお姉さんの遺産を受け継ぐのと一緒にお姉さんの家のお墓を受け継ぎ守ってこられた。ご自分はキリスト教徒でらしたが、お寺のことはきちんとしてくださり、遠い所からお墓参りにもよくおみえになっていた。最後にいらしたときは、目がだいぶ不自由になり自分も年をとったので次回来たときにはお墓の今後を相談したいとおっしゃっていた。

そのKさんから音沙汰がなくなった。なんでもきちんとされてきたのに。とうとう手紙が戻ってくるようになった。様子を見に行かねばと思いつつ月日が流れようやく先日住所を尋ねた。Googleマップのいうままに住所までは難なくたどり着いた。でも、そこにはすでに違う人が住んでいた。隣の人に聞いても引っ越したことしかしらない。管理事務所に聞いても親戚の人が手続きして引っ越されたことしか教えてもらえない。個人情報の保護だからしかたない。親戚の人に連絡をくれるように伝えて欲しいと頼んでも「できません」。

もう、Kさんはご自分で動けない状況なんだろうと確信した。責任感の強い、きちんとされた方だった。あんなに遠い所から目が不自由でらしたのにお参りくださっていたのだ。改めて今までのお力添えに感謝するとともに、言い辛くてももっと早くKさんが動けなくなったときの話をしなければいけなかったと反省している。

Kさんを尋ねる道には満開の桜が並んでいた。美しいその景色は律儀なKさんからのお布施だったかもしれない。