住職のつぶやき

早明戦

遅ればせながら明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

お正月、松の内も過ぎ、この連休は高校時代の友人とお正月休み(?)を楽しみました。友人の一人が先のラグビーワールドカップで立派な『にわか』になって、11日は一緒に新国立競技場まで早明戦を見に行ってきました。学生のころ早稲田大学に通っていた従兄が何回か連れていってくれたことがあり、すごーく寒かった記憶があったので、今どき誰も履いてないロングブーツにタートルネックのセーター、分厚いダウンコート、カイロを握りしめて参戦。『にわか』が二時間前から席をとっていてくれたので、地方からきた友人とゆっくり入場。南サイドスタンド2階席。ゴール裏。「従兄弟が早稲田で妹が明治だからどっちが勝ってもいいんだ~。」と両方応援しながら見ていました。前半、早稲田が決める決める。ほとんど目の前でプレーが展開。後半もこの調子だと反対側で、プレーがよく見えないかな。と思っていたら、明治が頑張る頑張る。ほとんどのトライが目の前だったという結果に。天気もよく風もなく暖かいとっても楽しい観戦でした。

競技場を出ようと歩いていると何か配っている。貰ってみると「早稲田スポーツ」の号外。亡くなった同学年の従兄が早稲田在学中に所属し一生懸命活動していた新聞サークルの物でした。(早稲田優勝おめでとう。楽しい試合だったよ。ありがとうね。)亡くなった従兄に心の中で語りかけました。

(クチャクチャにしてゴメン。)

今年の漢字『漬』

ふり返ってみると今年は色々な漬物を作りました。ぬか漬け、梅干し(普通のとカリカリ梅)、らっきょ、紅ショウガ、スンキ、かぶらずし。

スンキは長野の友人が教えてくれた、乳酸菌を使って赤カブの葉を発酵させた漬物です。塩を使わないヘルシーな漬物としてテレビにも取り上げあられました。昨年、長野まで講習会に行き漬け方を習いました。葉を切って湯通しして出来上がっているスンキと一緒に漬けるだけなのですが、なかなかいい味いい色になりません。名人が漬けるときれいなピンク色になります。私のスンキは悲しい色をしています。味はまぁまぁなので次回に期待してます。残念ながら赤かぶの葉がこの辺では手に入らないので長野の友人に送ってもらわねばなりません。嫌がることなく送ってくれる友人に感謝です。

かぶらずしは金沢の麹を使った漬物です。夫の母が毎年漬けて、お正月に行くと食べさせてくれてお土産に持たせてくれていました。ですが、ここ数年は「もうしんどい」と言って漬けなくなっていました。かぶらずしと言っても義母のアレンジで大根とサバで作ります。私にとってのかぶらずしは義母の漬けた物なので市販品を食べても全く別物で満足できませんでした。今から7年ほど前、義母が90になった頃、忙しくて動けない私の代わりに夫と娘にビデオカメラを持たせて義母の漬け方を教わりに行かせたのですがまったく役に立ちませんでした。なので義母が漬けるをやめてからは食べられなくなっていました。それが、この夏、一人暮らしが大変になった義母がうちの近くの老人ホームに引っ越してきたのです。そこで今年は教わりながら漬けてみました。「忘れてしまったわ~」と言うのでクックパッドも参考にしながら。義母はホームに入って5カ月程経ちますが「ここは毎日ごちそうで」と言って何が食べたいとも言いませんでした。完成したかぶらずしを味見に持って行ったら、数日後に「また食べたい」と言ってくれました。また漬けようと思っています。

そして、今、白菜を漬け始めました。亡き母が漬けた白菜漬けが食べたいと思うのですが、まったく教わらなかったのでクックパッドで似たようなレシピを見つけてやってみています。どうなることやら。父のねえやだったおサダおばあちゃんが生前よく持ってきてくれたぬか漬けの古漬けで作る「かくや」が食べたくて、ぬか漬けをいろいろやっているのですが難しいです。教えてもらえるうちに教わらないといけないんだなぁとしみじみ思います。

当たった②

日帰り旅行が当たりました。食べ物屋さんやドラッグストア、本屋さんなどでやっているキャンペーンで日帰り旅行ご招待があるのを知りませんか?実はこれまでに2回当たりました。今回で3度目。近県に出かけるバスツアーでお昼も付いてます。一人は嫌な人は5,000円ほどで同行者を連れていけます。内容的に5,000円はどうかなと思うのですが自分は無料なので二人で5000円と考えれば安いかも。私は一人で参加したのですがそれなりに楽しめました。1回目は山梨の桃源郷と藤城清治美術館がメインでした。立ち寄ったトルマリンという石を使った健康グッズを販売する店で、当時体調不良だった娘と自分の為に結構買いました。両行代金よりかなりお高いものになりました。賢い方はもうお気づきですね。そうです。そういうお店がお金を出し合って招待してくれる旅行なのです。二回目は沼津で柿田川湧水群をみたり干物を買ったり。そして早々と観光を終えると宝石工場の見学に厚木(旅行の帰着地)を通り越して町田の方まで連れていかれました。目の保養でした。三回目はなんと副住職も当たって二人で行ってきました。今回はツアー会社の人が最初からお店がスポンサーですよという話をしてました。正直でよろしい。河口湖の紅葉回廊、ハーブ庭園、オプションで別料金1,000円払って富士山眺望の湯、温泉に入ってきました。めちゃくちゃ寒くて雪が降っていて富士山が全く見られなかったのが残念でした。そして、メインスポンサーの宝石工場へ。6ケタ以上のお値段の商品しかないと買おうかどうしようか悩む余地もなくただただ目の保養。それでも、買ってる人がちらほら。そんな値段の品物を思いつきで買える人がそんなにいるなんて驚きでした。この話を姪にすると「サクラじゃないの?」私よりずっとしっかりしています。

当たった

宝くじが当たった。宝くじを買い続けて苦節ン十年、初めての高額当選です。最低当選額ですけどね。うちの境内に七福神さんがあるんです。一体一体撫でながら当選しますようにってお願いしたのがよかったんじゃないかと思うんです。という話を広めてお寺にお参りに来る人を増やそうと言ったのは今は亡き役員のYさんです。それはさておき、宝くじが当たったのは本当です。副住職に「この間、私にしては珍しく二件も寄付したんだよね。豪雨災害の被災者のための義援金と首里城復興のためと。そのお陰かなぁ。良い話しだろ?」と言ったところ「そうですね。約束通り私に半分くれたし(どちらが当たっても半分こという約束をしてある)、洗濯機も買ってくれたし・・」ん?プラマイすっごい赤字じゃない?まぁ、喜んだ人が多いからいいとしましょう。

ところで、うちの本堂にはお賽銭箱がなくて代わりに半紙を敷いたお盆が置いてあってお賽銭を置くようになってます。半紙が汚れてきたりするとお賽銭をしまって紙を新しくして置いておくのですが、その時何の為のおぼんかわかるように少しお賽銭を残しておくのです。ある日残すのを忘れたらしく何にも置いてなくて、ちょうどお財布を持っていたので自分でお賽銭をあげてお願いしました。宝くじが当たりますように。当たったら半分はお寺に寄進します。あれ?半分お寺に、半分副住職に?私の分は?

ルール無用

若い頃、徹夜で仕事をして一度帰宅してまたすぐ仕事に向かうという過酷な状況下の電車の中で爆睡していた。その時いきなり膝頭を叩かれた「ちょっと、あんた、立ちなさいよ!」寝ぼけ半分何が起きたのかわからぬまま立ち上がると私を叩き起こしたと思われる老女が当然のように私が立った後の席に座った。こんな理不尽な話があるのか?と覚醒してから思ったが相手はお年寄りだからしかたない。

先日、地方に行った時2両編成の電車に乗る事があった。1両は指定席(買おうと思ったら売り切れ)自由席は残りの1両。すでに乗り口には列ができており私の前には7、8人並んでいた。足の具合もあまりよくないし、一時間半乗る予定なのでできれば座りたかった。乗車が始まり前の人から順に左右のボックス席に吸い込まれていく。(やった~っ!空いてた!)座席前にサイドステップで横入りし座ると背中に人の手が。「ここは私が座ろうと取ったんだけど」後ろにいた老女が言う。(え?私が座ろうと先に並んでたよね。)老人にそんなことは言えない。こんな理不尽な話があるのか?

電車理不尽な話シリーズができたから良しとする。年取ってなくても座りたい時もある。譲れるときは譲るようにしてます。だから理不尽話は増えないで欲しいなぁ。

弁慶

梵字を教えて下さっていた師僧がご遷化された。長らく病気療養中でらしたが、お元気になって戻られると信じていたのでショックでした。指導を受け始めた頃先生はすでに90歳を越えてられたのですが、三重の山奥のご自房からリュックを背負って一人で京都の東寺まで年に数回通ってらっしゃいました。「毎日書かないとあかんよ。」「武蔵坊弁慶がな、どんなに力があっても、糊を作ろうと思ったらまとめていっぺんにご飯粒練ろうと思うてもできひん。一粒一粒練らなあかんのや。」先生の言葉が思い出されます。先生、本当にありがとうございました。がんばります。