住職のつぶやき

足るを知る

最近驚いた事の一つにロシアが景気が良い、経済制裁なんて屁でもないというお話しがある。池上彰先生がテレビ番組でおっしゃっていた。自国内で完結できるから経済制裁されても大丈夫なんだと。私は勝手にあの寒い国は少しでも豊かになるために暖かい土地を手に入れようと昔から近隣諸国への侵略を試みているのだとばかり思っていた。エネルギーでも食物でと自給自足ができるならよその国に手を出さなくてもいいんじゃないですかね?

住職になって間もない頃「ベンツに乗ってシャ○ルのスーツ着て、ブランド物のバッグからブランド物のお財布取り出して『うちはお金がないから(お寺にお金を)納められないんです』って言うんだよ。」と今は亡き従兄に愚痴ったら「そりゃそうだよ。そういう生活をしたいからお金がないんだよ。」とあっさり言われた事を思い出す。

 

許すべきか許さざるべきか

檀家のSさんから電話があった。ここ何年も音沙汰がなかった人だ。10年ほど前に奥さんが亡くなりうちに墓所を求め檀家になった。奥さんの看病で失業中、子供達もまだ中学生と高校生、お金が無いということで葬儀のお布施も形だけだった。もちろんお布施はその人ができることをすれば良いのであって子供達を育てるのにお金を使うのが優先だからそれで良い。そんな状態なのにお墓を建てた。親から借りたのだろうか偉いなと思っていた。そのうち寺に納めるべきものが滞り音信不通に。Sさんの親戚と話をする機会があり「Sさんはどうされてますか?」と聞いたところ意外な話が伝えられた。奥さんが亡くなった時Sさんに保険金などでかなり大きな額のお金が入ったのだと。それらのお金を全てお酒とバクチにつぎ込み、子供達の相続したお金も全て使い果たし、あげくに身体を壊して今は生活保護を受けているという。そのSさんからの突然の電話だった。「兄が亡くなったんだがうちのお墓に入れても良いか」という問い合わせだった。

この後寺をやっていくことになるであろう心優しいうちの副住職に「どうする?」と聞いたら「お骨の行き先がなくなっちゃうならかわいそうだから入れてあげるしかないんじゃない」と答えた。

ちなみに、どこのお寺のお墓も同じだと思いますが、檀家さんは旦那寺でお葬式をしないとそのお寺のお墓には入れません。葬儀屋さんが「お坊さん呼ばないでやるのが流行りですよ」とかいうらしいですけど気を付けてください。

はてさてどうしたもんじゃろのう。

新年を迎えて

明けましておめでとうございます。旧年中のお力添えに感謝いたします。また、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は年賀状で同級生の訃報を知ったせいかいつ何があってもおかしくない年になったことを自覚するスタートでした。なので「やらないで後悔するよりはやって後悔する」方が好きなので「やりたいことはやっておこう」という姿勢がより強くなりました。

パラセーリング。気持ち良かった~!

富士登山。最高でした。

そして暮れにはケーキ工場でクリスマスケーキ作りのアルバイト。流れてくるケーキにひたすらイチゴをのせるのです。ず~~~っとやっているとクラクラしてきてイチゴは落とすはケーキに指を突っ込むは、申し訳なくて「私をクビにしてください!」と心の中で叫んでました。それでも楽しかった。

泣いても笑っても同じ一生ならできるだけ笑って過ごしたいと思っています。

コロナにもだいぶ慣れてきました。お時間があれば寺に遊びにいらしてください。一緒にお茶を飲みながらバカ話しして笑って免疫力を高めましょう。

鞍馬山ハイキング

今年も残すところ1ヶ月となりました。

年々月日が経つのが早く感じられるようになっている気がします。一説によると時の経つ感覚は自分の生きてきた時間に相対するそうです。一年しか生きていない赤ん坊の一日は365分の1ですけど私の場合は分母がその60倍以上になるわけです。あっという間ですよね。

今回寺の用事で京都に行ったのですが中1日空いた為久々に妹と京都観光しました。鞍馬山にハイキングに行ってみました。叡山電車が紅葉のトンネルと呼ばれる所を通るというので楽しみに乗ったのですが、予想以上に短い区間でした。ふもとから鞍馬寺本坊までケーブルカーがあるのですが途中にお参りしたい神社もあり、足にあまり自信がないので(7月の富士登山以降全く歩いてません)悩みました。結果、ケーブルカーで1回登って歩いて下りながら神社をお参りしてもう一度ケーブルカーで登るという方法をとりました。本坊、奥の院を数々のパワースポットをお参りして義経が修行した鞍馬山を堪能しながら貴船神社にまわりました。貴船神社の中宮に祀られているのが磐長姫命です。大山の神様である大山津見命の娘で富士山の神様木花咲耶姫のお姉さんです。ににぎの尊が木花咲耶姫に結婚を申し込んだときお父さんが磐長姫も一緒に差し出したのに受け入れてもらえなかった、それで磐長姫は良縁を結ぶ縁結びの神としてここに留まったそうです。親心があだになった?なんだか切ない話です。天気予報では晴れ、曇り、だったのにポツポツ降り始めた雨は貴船神社の奥の院まですべてまわり終わった頃にはかなり強くなってきてました。歩くのはあきらめて貴船口駅まではバスに乗りました。大山の麓から来た私達が磐長姫にお父さんを思い出させたのかな、なんて思ったりしました。久々の素敵な京都観光でした。

SNS

今回、入院して改めて電子機器の発達は有難いと思いました。一々電話をかけに行かなくてもベッドの上から必要な連絡がとれるのです。コロナの影響で面会に制限があるので必要な事をその中で済ませるためにもとても便利でした。

私のかかりつけ病院では院長先生がLINEで対応してくれます。今回の入院騒ぎでも最初に連絡しました。緊急なのでこの時は電話でした。救急車を呼んだ方が良いですよと言われて、救急搬送即入院となったわけです。その後院長先生にLINEで何だったかを報告し、どこまで入院先で診てもらうのが良いのかとか入院中血圧が異常に高かったとかという相談をしました。「一週間血圧測って報告してください。」「特に心配無さそうですね。」などということもありました。本当に助かります。

入院していた病院に退院後初の診察にいったのですが、血液検査、後日行う検査の説明も含めて三時間半かかりました。ドクターとの会話は「こんなに高かった炎症反応も今は下がって普通です。もう普通の生活をして大丈夫ですよ。」「すみません。もう普通に生活してます。」「ですよね~。」LINEでいいんじゃねぇ?

ただ、かかりつけ病院の院長先生とのLINEのやり取りは診察となるのだろうか?私の入ってる保険は通院も適用されるのだけれど適用されるのだろうか?と新しいシステムは新しい謎も呼びます。