住職のつぶやき

いつもの京都

久々に京都でお勉強。

京都に到着すると外人さんが沢山。旗にくっついて列を作って歩いていたので観光ツアーでしょう。東寺に着くと駐車場は観光バスも含めほぼ満杯。そして帰りの新幹線を取るときに副住職と二人並んで席が取れないほど混んでました。

コロナ前の京都に戻った気がします。ちょっと違うのは中国人と思われる人が少ないことかな。

同級生

このHPのお問い合わせメールに大学の同級生が連絡してきてくれた。お問い合わせメールにはほぼほぼセールスの迷惑メールしか届かないのでついついチェックを怠りがちになり今回もメールをもらってから気付くまでに10日近くたっていた。あわてて連絡を入れた。私の大学のクラスは一学年40人ほどだったか。なのでほぼ全員知ってはいるけど、一緒に卒業できなかった私はズボラでいい加減なこともあり卒業後お付き合いのある人はいなかった。そんな私を見つけだして連絡をしてくれるなんて、なんて奇特な。

同級生五人程で遊びに来てくれました。日向薬師さんにお参りして、御朱印集めをしている人がいたので浄発願寺さん、石雲寺さん、洞昌院さん、など近隣のご寺院にお邪魔して、夜は居酒屋さんで楽しい一時を過ごしました。

ネットとか通信網の発達のおかげで長らく疎遠だった人達ともちょっと簡単に繋がることが出きるようになった。電話や手紙よりハードルが低い。面白い時代になったもんだ。

ゴールデンウィーク

今年のゴールデンウィークは前半に法事と来客が予定されていた1組ずつあっただけでその他は寺の仕事も勉強も何もなかった。正月休み、お盆休みもないので、アルバイトもお休みのゴールデンウィークは久々にのんびり過ごせた。昼間はお参りがあるかもしれないので家にいたが夕方から身体を鍛えに歩いてみた。(そんなに暇なら境内や墓の掃除をしろと言われそうですが・・・)日向薬師さんに参道を登ってお参りしたり、無料開放されていた大山小学校の校庭に車を止めて大山寺まで歩いて登り降りしたり、時間がない時は近所の総合運動公園まで歩いてみた。総合運動公園近くに専修大学の野球部の練習場がある。すれ違うたびに学生さんたちが「こんにちは!」と挨拶してくれる。若い人と話す機会があまり無いせいか何だか嬉しかった。時々行って挨拶交わして元気をもらうのも悪くない。思わぬ収穫でした。でも変なお婆さんがうろついてるって通報されないように気を付けないと。

サクランボ2023

今年もFさんから「今年は早くてもう食べ頃です。よかったらどうぞ」とサクランボ狩りのお誘いがきた。ゴールデンウィーク前、4月にサクランボが食べ頃とは今年の桜がいかに早かったか改めて感じた。「わ~い!いつもありがとうございます!」高いところのも採れるように身長182センチの弟子も連れて早速出かけていった。赤く綺麗に熟した実を夢中で摘んだ。「住職、もう十分じゃない?」と弟子に言われるまで。

今年のサクランボは去年より少し粒が大きく甘味も少し多い気がした。Fさんに美味しかった報告をしながら感想を伝えると、今年は少し枝を刈り込んだんだという。植物も正直なものでその成果がすぐに出る。大好きなサクランボを思う存分食べられることはもちろんだが、毎年忘れずに声をかけてくださるFさんの気持ちがとてもとても嬉しくありがたい。

お葬式

先日、久しぶりに普通のお葬式があった。私の言う普通のお葬式とは来る人を限定しない昔ながらのお葬式。

コロナのせいで家族葬なるものがすごく増えた。ちょっと前までは家族葬というのは犯罪者とか人様に顔向けできないような生き方をしてきた人のお葬式の形だったのではないかと思う。私もすっかり忘れていたのだが年配の知り合いが「私は息子たちに普通のお葬式をしてちょうだいって言ってある。何にも世間に恥ずかしい生き方をしてないから。」と言うのを聞いて思い出したのだ。

テレビCMで「俺のお葬式は小さくていいから」とか何とか言うのがあるが、あれを見るたびにお前は何様?と思う。お葬式に人が来るかどうかはその人がどんな生き方をしたかではないだろうか。父が危篤状態の時、仲の悪い叔父が「どうせお前の親父の葬式になんて人は来ないと思うけど」と言った。お寺の葬式をどうしていいのかよくわからなくて、知り合いのご住職に「叔父にそう言われたのでたいして人は来ないと思うのですが…」と相談したところ、その事を漏れ伝え聞いた方が「何としても参列しなくてはと思って」と言って無理して葬儀にかけつけて下さった。

これはあくまでも私見。葬儀は宗教的な儀式としては人が来ようが来まいがやることは同じ。世間に対してどうするかは別の問題。人は一人では生きていけない。多かれ少なかれ色々な人にお世話になって生きていくのではないだろうか。葬儀はそんなお世話になった方々への最期のありがとうの挨拶の場ではないかと思う。

私がやりたいお葬式がある。御香典なし。お返しもお食事の振る舞いもしない。お茶とお菓子で時間のある人には故人を偲んでもらう。箱を置いておいて葬儀費用をカンパして貰ってもいいかも。本当にお別れをしたい人が来るお葬式。

今回、普通にお葬式をしたMさん。本当に沢山の人がお別れに来ていた。「人徳ですね。」とおっしゃる方がいた。その通りだと思う。

沖縄

格安ツアーを旅行支援でさらに安くしたもので沖縄に。

久々に飛行機に乗って「やっぱりパイロットになる方がいいよなぁ。(参照 NHK朝ドラ)」と思ったりして。スカイマークというお安い飛行機だったんですがスタッフは親切だし、チケットはピカチュウ柄で可愛いし、機内ではコーヒーとキットカットのサービスがあってなかなか快適でした。

一日目は世界遺産の城跡を見に。布積み、野面積み、相方積み、なんていう石垣の積み方を覚えてその後行く先々で知ったかぶりして話したのは言うまでもありません。日差しが強くて車はクーラーを入れて走ってました。

翌日はホエールウォッチング。これがメインイベント。いくら沖縄でもこの時期に船で海をかっ飛ばしたら寒かろうと思ったのですが、気温23℃、ピーカンの沖縄。目的地に着くまでは半袖Tシャツに救命胴衣、目的地に着いて二階のデッキに出るときには上着を一枚羽織りましたが全く寒くなかったです。海上をひたすら眺めてクジラを探すのですが、必ずしも見られるわけではないので、ひたすら祈りました。御本尊さんのご真言、お大師さんのご真言、繰り返し心の中で唱えながら海を見つめていました。そのかいあってなのかクジラが姿を現しました。時折潮を吹き、銀杏の葉のような尾を見せ潜っていきました。そしてまた、何もない海に。この繰り返しです。それでも5~6回ぐらいクジラは姿を見せてくれました。

午後に行ったかりゆし水族館は小さいけど展示に工夫がありとても楽しめました。那覇空港からも近くおすすめです。

最終日午前中は斎場御嶽に行きました。心配していた雨も現地に着くとあがり、運良くガイドさんも頼むことができました。うちなんちゅーのガイドさんはおばぁから聞いたという話も交えて一時間ほど案内してくれました。大事な祈りの場所に愚かしい戦争の傷跡があちこちに残っている様子には心が痛みました。

午後は首里城の復興ボランティアに参加しました。漆塗りをするための下地を作る為に石を砕いて砂にする作業です。と言っても紙コップ半分ぐらいの量、15分程でした。それでもほんの少しでも役に立てたと思うと嬉しくなりました。首里城が再建されたらきっとまた見に来ると思います。見せる復興は良いアイデアです。

暖かい沖縄に後ろ髪を引かれる思いで帰ってきました。斎場御嶽のガイドさんが沖縄では檀家というものがなくお葬式になると宗派関係なく好きなお坊さんを呼んでお経をあげてもらうと言ってました。沖縄で食べていけるかも。