お彼岸

お彼岸

お彼岸でたくさんの方がお参りにみえる。本尊さんをお参りしてそれぞれのお墓をお参りされる。

うちのお寺は境内墓地の他寺から少し離れたところに二か所墓地がある。その一つの墓地には無縁仏塔があり後の供養をする人がいなくなった無縁さんが眠っている。お彼岸に墓地に行くとその無縁仏塔にお線香が手向けられているのをよく見る。「うちのお檀家さんたちは優しいなぁ」と嬉しく思いながら手を合わせる。自分の父、母で二人、そのまた父母で4人、そのまた父母が8人・・・こうして10代さかのぼっただけで1024人になる。私の命のつながってきたもとのたくさんのご先祖様の中にはどこかで無縁さんとなっている人もいるにちがいない。今ある自分の命に、つながってきた沢山の命に、その命を支えてくれたたくさんの命に感謝したい。お彼岸とはそういうことを考える日かと思う。