ご朱印

ご朱印

昨今のご朱印帳の流行で当山のような小さな寺にもご朱印をもらいに来る方がいらっしゃる。子供の頃から字が下手で中学の時にはクラス三大悪筆の一人と言われ、高校時代の友人は私が塔婆を書いていると聞くとのけぞって驚く。ご朱印をもらいにいらした方には「書き慣れてないので時間がかかります」「字は下手です」とおことわりをしてから書いている。私の下手な字だけでは申し訳ないので、この間可愛いお地蔵さんの絵のハンコを作った。できあがった日に偶然にもご朱印をもらいに見えた方がいた。いつもの通りお参りしてから客殿でお茶を飲んでお待ちいただいた。書き上がったご朱印帳をお返しすると千円札を一枚出されお帰りになった。私はお布施をいただくように受け取り本尊さんの前のお賽銭と一緒に納めた。(千円も置いてかれるって珍しいな。所願成就されますように)

それから5日。ふと思った。(もしかしてお釣りが必要だった?)お布施だと思ったのでそのまま受け取ったが、出された方は『料金』として300円(なぜかたいていの方が置いていかれるのがこの金額)と認識されてたかもしれない。と今さらながら気づいた。

お釣りが必要だったとしたらごめんなさい。また、いらしてください。お釣りお渡しします。その時はあのご朱印帳忘れずにお持ちください。