住職のつぶやき

横綱の相撲

白鵬の闘いぶりが話題になっている。反則ではないが横綱が使うべきではない手を使って勝ったという。これに対して「勝てばいいのだから反則でなければ別にどんな手を使ってもいいのではないか」という考えの人が若い人のなかに多かったそうだ。バブル崩壊からの長~い景気の低迷で私たちはお金とか目に見えるものだけに重きを置くようになってしまった気がする。品格とか誠実さとか目に見えない大切なものを見失ってそれでよしとしている。

相撲は元々神事だそうだ。神様には美しいものをさしあげたい。横綱らしい相撲をとるという制約の中でも勝てるから横綱なんじゃないのかな。と超相撲ど素人は思う。

どんど焼き

今日は自治会のどんど焼きでした。昔は竹の先に針金をつけた物に団子を挿してあぶったのですがそれだと真っ黒に焦げてしまうせいか、今はアルミホイルに包んだお団子をおきの上に置いて焼くようになりました。そういえば、お団子も昔は白、赤、緑を木の枝に挿したものを飾ってからそれを焼きに持っていったように思います。今も昔もうちのお団子は裏のMさんが仏さんにあげてくださるものです。お忙しいのに毎年必ず作って持ってきてきださるのは本当にありがたいです。私は仏さんのお下がりのお団子と外したお正月飾り等を持って子供の頃のようにいそいそと焼きにいくのです。そういえば、私が子供の頃は子供がみんな焼きに来ていたのに今は子供の姿がほとんどありませんでした。少子化なんですかね。うちの自治会では豚汁を振る舞ってくださるのですが、これがすごく美味しいのです。こういう風習は残って欲しいなぁとおもいます。

元旦護摩供

あけましておめでとうございます。

年越しのお経をあげて、生さだ(NHK)見ながら仮眠して夜明けとともに護摩供を奉修する。いつもと同じ新年の迎え方。皆さんの幸せや諸願成就を祈りながら新しい年を始められるというのは幸せなことだと思う。ただ、ゆっくり焚くのでおみえになった方々は、時間が長いし、煙いし、ちょっと寒いし(暖房も入ってるしホカホカカーペットに座っていただいているけど煙が出ると窓を開けるので)苦行かも。

皆さんのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。そして、ミサイル打ちたがる人や武器を売りたがる人、忖度されるのが好きな人とかが、みんなの幸せを考えられる人になりますように。

1周年

ヨガ教室を始めて一年が経ちました。お寺に足を運ぶ機会を作りたい、みなさんのお役に立ちたい、そんなことを考えているときに偶然出会った「からだほぐしヨガ」。ポーズをとるわけでもなくただ体をほぐして整えるだけなので誰にでもできて、やると気持ちがいいのです。「これだ」と思いました。月謝制にすると行かねばならなくなって負担になってしまう、来られるときにきて体を楽にして欲しくて先生に「一人500円で教えてほしい」と無理なお願いしました。幸いなことにその条件で引き受けていただけました。人が集まらなくて先生の交通費に足りないときは寺で負担しようと覚悟をしていたのですが、幸い一番少ない時でも10人はきてくれました。ヨガ教室の雰囲気がとても和やかで、参加者が楽しそうに体を動かしているのを見ているととても嬉しくなります。ご参加くだっさたみなさんありがとうございます。そして、ご指導くださる滝口先生に心から感謝します。これからも楽しく体を動かしていきましょう。

どなたでもいつでもご参加いただけます。基本、月に二回、日曜日の午後と平日の午前、寺と先生のスケジュールを照らし合わせて日程を設定しています。日程が決まり次第このHPや寺の掲示板でお知らせします。

葬儀社

最近びっくりするような葬儀社にお目にかかった。家族葬専門の安さを売りにしている葬斎場らしい。葬儀の内容に口を出す、お施主さん(檀家)に葬儀屋のスケジュールを優先して別の僧侶を頼むように勧める、斎場に着くと物置の片隅に通されそこが控室、火葬場への車の手配を自分でやれと言う、葬列を組まなければいけないのに荷物は持ってくれない・・・。この辺の普段よくいく葬祭場とは扱いがあまりに違っていて驚いてしまった。こんな失礼な扱いを受けたのは初めてだった。知り合いのお寺さんに話すとC市あたりの坊さんの間では悪名高くて有名な葬儀社だという。しかりつけた人も数多く、あの斎場を使うのは勘弁してくれと頼む人もいるという。自分が大事に扱ってもらえないからではない。葬儀という宗教儀式を明らかに馬鹿にしていて、金儲けの手段としか見ていないのが見え見えだからだ。

家族葬で安くお葬式をしたい人、変な葬儀社に頼む前にご相談ください。

エキストラ

先日のM家の法事の後の食事の席で聞いた話。昔Mさんたちが子供の頃(60年ほど前ですかね)大船に住んでらしたそうです。そのころ大船には松竹の撮影所があり日本映画がばんばん作られていました。Mさんたちの通う小学校は撮影所のすぐそばにあったため、映画の撮影に子供が必要になると学校の先生が引率して撮影所に行きエキストラをして、帰りに文房具やお菓子をもらったのだそうです。江ノ電に乗るシーンの撮影では江ノ電に乗るのが嬉しくてわざとNGを出して何度も乗ったと楽しそうにお話ししてくださいました。子供のころの姿が映画に残っているんだとおっしゃってました。ビデオカメラはもちろん家庭用8ミリもまだ出回ってなかった自分の子供時代の動く姿が残っているなんてすごいです。しかもスターさんが出ている映画にですよ。学校で先生が連れて行って撮影に協力したなんて今だったら問題かもしれませんが、古き良き時代のおおらかさが感じられるほのぼのしたお話でした。