「ずっと幸せでした。ありがとう。」

「ずっと幸せでした。ありがとう。」

高校時代の同級生に頼まれてお父様の葬儀の導師を務めた。同級生というご縁でこんな大事な役目を私に頼んでくれたことは大変嬉しい事だった。故人は満90歳でいらしたので大往生とはいえ、ご遺族の悲しみが大きいことに変わりない。お花入れのお別れの場は涙にあふれていた。同じく90歳だというお母様が棺の中のご主人に「ずっと幸せでした。ありがとう。」と語りかけていた。友人が最後にお父様からかけられた言葉も「ありがとう。」だったという。私も「ありがとう。」と言われて人生の幕を引きたい。また、「ありがとう。」という言葉を残してこの世を去りたい。