塔婆

塔婆

お施餓鬼の塔婆を書き始めた。昨年のお盆以降に亡くなった新盆精霊の塔婆から。ご戒名を書きながら亡き人を思う。(Tおばあちゃんはお盆に行くといつも満面の笑顔で迎えてくれて嬉しかったな)(Mさんはいきなり自分の葬儀の相談に来たんだったなぁ。あれからもう五年以上か。)(ご近所のおばさんがまた一人いなくなった)などなど。長年責任役員を務めてくれた叔父も新盆精霊だ。母方の最後の伯母も今年だった。認知症が進み短期記憶に障害が出て、すぐに忘れてしまう。施設に入ってから「誰も来てくれない。」と来てくれた記憶が残らない伯母は悲しみ、やがて鬱症状が出てきた。「死んじゃいたいわ。」会いにいくと冗談ともつかないことをいう。そして、いきなり末期がんが発見されあっという間にこの世を去った。若くして長男の嫁となり、商売をやっている家でずっとがんばってきた人だった。仏さんが「もういいよ。こっちにおいで。」と呼んでくれたのかなと思ったりする。