点滴に繋がれまだしくしく痛むお腹をかかえベッドに横たわっていると、うとうと寝ては目覚めを繰り返します。気のきく妹がテレビカードを差し入れてくれていたので、テレビの使い方を聞くと「明日の朝入れた方がいいので明日説明しますね。」と看護師さん。ここのテレビは見た時間ではなく日数でカウントされる方式でした。ちなみに翌日になっても看護師さんが説明に来てくれることはありませんでした。辺りを見回していたらテレビの使用説明書があり何とか使えました。Wi-Fi機能も兼ねているのは面白いと思いました。
入院した日も次の日も身体を拭くタオルが渡されませんでした。もしかしたら自分でシャワーを浴びないといけないのか?と思い看護師さんに聞くとシャワーはまだだめで身体を拭くタオルを貸してくれました。結局、シャワーは点滴が外れた退院前日まで使えず、それまでの間身体を拭くタオルも1日おきにしかくれませんでした。毎日お風呂に入りたい私はこれは絶食の次に辛かったです。
憩室炎という病気の為、炎症が治まるまで絶食となりました。食いしん坊の私には絶食はこたえました。テレビをつけるとやたらグルメ番組や食べ物のコマーシャルがやってます。好きな『DAIGOの台所』さえ見るのが辛い。絶対に食べ物が出てこない高校生向けの数学講座なんて見ちゃいました。サイン、コサイン、タンジェント~。驚くほど記憶にありませんでした。
となりのベッドのオバサンが(食事の内容が)毎回同じようなものばかりで食が進まないと看護師さんに訴えるのを聞きながら(食べられるならいいじゃん。ワガママだなぁ。)と思ったのでした。この隣のオバサンが時々「すみませ~ん」「すみませ~ん」と呼び掛けてくるのです。え?私に言ってる?私、何もしてあげられないし「ナースコール押しましょうか?」と言うと何も答える事なくナースコールを押しました。その後も何回かこのような事がありました。ナースコール押したつもりで話しているのか、認知症?すぐにこの謎は解けることとなりました。
続く